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試験日(8/4)まであと2週間となりました。
昨年度、技術士受験に向けて、事前にヤマを張って用意した小論文をこれまで4つ紹介してきました。
[技術士] 建設一般のネタ① 安全・安心の社会づくり
[技術士] 建設一般のネタ② 地球環境について
[技術士] 専門知識のネタ① アルカリシリカについて
[技術士] 専門知識のネタ② エココンクリートについて

今回は、第5弾として「アノード・カソード・塩化物イオン・塩害」についてご紹介したいとおもいます。今年から出題方式が変わることが予想されます。責任は取りませんが、参考までに(笑)

------------------

1.はじめに
 コンクリートはメンテナンスフリーの材料として考えられてきたが、1980年頃から沿岸部において、鉄筋コンクリート構造物から錆汁の滲出を伴うひび割れ被害が散見されるようになった。後にこれは塩害によるものであることが研究により特定された。錆汁の滲出が見られるときは既に構造体内部の鉄筋は発錆しており、劣化はかなりの確率で進行しているといえる。

2.劣化の機構
 コンクリート内の鉄筋は、厚さ3nmの不動態皮膜により覆われており、これにより発錆が抑えられている。不動態皮膜が破壊される原因は、
 ①コンクリート中の塩分が増加
 ②コンクリート中の細孔溶液のpHが低下
の二つあり、塩害は①に該当する。塩分が供給され原因には、初期塩分と外来塩分に分けられる。初期塩分は、除塩が完全でない海砂の使用に起因する。また外来塩分は、沿岸部での潮風や塩化カルシウムを成分とする凍結防止剤などによりコンクリート表面から浸透していく。浸透速度は、飛沫帯や乾湿が繰り返される所ほど早い。このようにして蓄積された塩化物イオンCl-が鉄筋周辺で1.2~2.5kg/m3になると発錆する。
 腐食反応は、鋼材表面から鉄イオンFe2+が細孔溶液中に溶け出すアノード反応と、鉄イオンが鋼材中に残した電子2e-と細孔溶液中の酸素、水と反応するカソード反応による。
 ・アノード反応: Fe → Fe2+ + 2e-
 ・カソード反応: 1/2 O2 + H2O + 2e- → 2OH-
この反応により生じたFe2+と2OH-が反応することにより、水酸化第一鉄Fe(OH)2が生じる。これが発錆となる。発錆により、鉄筋は体積が2~4倍になる。この膨張により、コンクリートに引張力が作用し、ひび割れ生じる。ひび割れが表面まで到達すると、水や酸素の供給が容易となり加速度的に劣化が進行していく。なお、塩害は中性化と異なりコンクリートそのものの強度は低下しない。



3.調査と対策
 コンクリート中の塩分濃度を知る方法としては塩化銀沈殿法などがある。また塩害による鋼材腐食の可能性を調べる方法には自然電位法がある。これは鉄筋腐食時にはカソード部からアノード部に腐食電流が流れるが、この電流を検知することで腐食の可能性を探るものである。
 塩害に対する対策を次に示す。
①塩化物イオン含有量の確認
 コンクリート打設時のフレッシュコンクリートに含まれる塩化物イオン量を、適用する仕様書の基準を満たすことを確認する。
②かぶり厚さの確保とコーティング
 外来塩分の量が多い環境の時には、設計段階からかぶりを大きくしたり、防錆鉄筋を用いる。
③脱塩
 外部電極を取り付け、コンクリート中の塩化物イオンの泳動させて塩分を取り除く
④電気防食
 外部電極を取り付け、腐食電流の原因となるアノード部とカソード部の電位差を小さくするために直流電流を流す
⑤コンクリートの打ち換え
 塩分の多い部分を全て斫りだし、コンクリートを打ちかえる

4.おわりに
 厳しい塩害環境においては、将来的に維持管理コストが増大することが考えられるので、建設当初から電気防食システムを初期投資コストがかかったとしても取り入れ、ライフサイクルコストを下げる試みがでてきた。塩害を防ぐためには、このようなシステムだけではなく、施工時の品質確保と定期的な維持管理が重要であると考える。
以上


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自己紹介:
1975年東京生まれ茨城育ちの34歳。社会人になってから誰に褒められるわけでもないのだが土木系の資格にチャレンジ。

【資格取得年度】
12年度:新社会人に!
12年度:コンクリート技士
14年度:コンクリート主任技士
15年度:一級土木施工、技術士補、土木学会二級技術者
17年度:コンクリート診断士
18年度:技術士(建設部門:鋼構造およびコンクリート)

17年度にトンネルで技術士に初挑戦したがあえなく玉砕。見切りをつけて得意のコンクリートで再挑戦したら合格できました。そんなモンです。

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